シマノ鈴鹿サイクルロードレース参加記(1999.8.28〜29)
今年も鈴鹿へ
夏の最後のビッグイベント=シマノ鈴鹿サイクルロードレースに今年も参加してきました。2日間に個人ロード2レース,チームロード1レースと大いにロードレースを楽しませてもらいました。レースに参加するのも楽しいし,国際ロードなどは見ていても楽しいものです。そのスピードたるや,常人では考えられないものです。やはり国内トップクラスの走りは次元が違います。でも,心の奥では「もしかしたら…,ひょっとしたら…,万が一…,今年のツールで優勝したランス・アームストロングが来るかも」なんてはかない希望をいだいていたのですが,やはりダメでした。でも来年は来てほしいですよね。
さてことししの鈴鹿は,数年前から続いていたシマノオフィシャルカテゴリーが変更になり,年齢別あるいは周回数別のカテゴリーで登録することになりましたが,参加者の反応はどうだったのでしょうね。前のオフィシャルカテゴリーとか,実力がかなり接近して,見る方は迫力があっていいかもしれませんが,走っている者にとってはそれだけ大人数の集団になるのですから大変です。昨年参加したインターミディエイトチャンピオンでは,350人中300人の先頭集団なんてことになっていましたが。ただ実力がそろっているので,ムチャをする人もいないし,ヘタな人もいません。逆に今回のカテゴリーでは,ボクは出走したオープンMUだと200人ぐらいの組でも,先頭集団は70人前後になっていたので,少しは楽でした。ただ落車が何回かありましたが。
今年のカテゴリーだと,30歳台の人は30+に出たのでしょうか,オープンに出たのでしょうか。MUだと周回数もいっしょで,迷ったのではないでしょうか。あるいは,40歳台の人はMTだと同じ周回数になります。みなさんはどんな基準で選んだのでしょう。ボクのように40歳台だと,2周では寂しいので3周のオープンMUという選択が簡単にできるのですが。それにしても,同じ3周でありながら,30歳台のレースの優勝タイムより,オープンMUの優勝タイムのほうが1分近くも遅いのはどうしてでしょう。オープンの方が若者が多いと思うのですが。数年前のノービスだと,24分台を記録していました。あの時はついていくだけでもメチャクチャしんどかったので,まぁボクとしては,遅いほうが楽でいいのですが。
8月28日(土)
朝4時に起き,鈴鹿に向かってgo!途中で強力な睡魔に襲われ,フラフラ。なんとか鈴鹿に着き,これまたなんとか試走に間に合い,やれやれ。1周だけでも走っていると,1年ぶりのコースを思い出します。これだけも気分が落ち着きます。落ち着きすぎたのか,このあと1時間ばかり眠りこけてしまいました。それにしても,鈴鹿のオープニングレースはだんだん早くなっています。今年なんか,8時前にはスタートしてるんだもの。ありゃないよ。ボクなんか40台でエントリーしてたら8時過ぎには走らなきゃあいけなかったんですよ。年々参加者が増えているので仕方がないということでしょうが。最初のころなんか,昼頃がオープニングだったのが,懐かしい。
実況放送を遠くに聞きながら,車中で爆睡。すっきりしたところで,いよいよ本日の第1レースのオープンMUに出る準備です。準備たって普通に自転車に乗るだけですが,ポンプやスペアータイヤははずしておかなきゃ。何年か前に,つけたままにしていると「トライアスロンに出るんかぁ?!」と笑われてしまいました。そりゃそうだわな。レース中にパンクして,修理をしていたらレースは終わってるわな。今年もスタート順はゼッケン順ということなので,順番待ちの必要はなし。これがエエわ。数年前のように早いもの順だと,1時間以上も前から並んでたんだもんね。レースの前に,太陽に照り付けられて消耗してしまいそうでしたね。
オープンMU
いよいよオープンMUの出走。隣のお兄ちゃんは「SPDがうまく入るかなぁ」と心配していましたが,他人事ではありません。これって,簡単なことだけど,ミスると怖いものね。あっという間に順位は下がるし,運が悪けりゃ,後ろから追突なんてことにもなっちゃうしね。しかも,スタート直後は登坂。でも,ストラップとトウクリップの時代から考えると,やっぱり便利になったものだわ。
スタートの号砲一発。ローリングスタートが始まりました。が,なんと!隣のお兄ちゃんの不安がボクに的中。クリップが入りません。これで一気には真中まで下がってしまいました。ああ,なんてこった。せっかく早く申し込んで,最前列スタートだったのに。でもこれが実力といったところかもしれません。シケインも無事通過。さあこれからダッシュ!と思いきや,それほどペースは上がりません。集団も横に広がり気味です。ボクは集団の真中でのんびりサイクリングです。横からはどんどん上がっていっていますが,今年はそれほど練習していないので無理はできません。
マウンテンポイントあたりになると,それほどの坂ではないのにダンシングをする人がいて,危ない,危ない。真っ直ぐ走れよって感じ。スプーンカーブを抜けると少しスピードアップ。ヘアピンへの登りもいいペースです。ヘアピンカーブは無難に通過。周りの人も,自分のラインを守って,安全に曲がっています。ここからデグナーカーブまではスピードの出る直線です。みんな,前に遅れまいとがんばっています。でも,それほどがんばらなくても,カーブでスピードは落ちるのです。それよりそのカーブでコースアウトすることの方が危険です。実際,オープンMVでは集団でコースアウトとしていました。しかし,このカーブも各自自分のラインを守り,無事通過。アウト側では少し接触があったようですが,セーフ。
集団は下りのダンロップカーブに向かって,一気に加速。スピードは60km台に。S字カーブに続くこの下りは,気分最高!自転車(ロードレーサー)に乗っててよかったという一瞬です。でも,その快適な下りのあとには,イヤ〜なホームの上りが。だらだらとシケインまで続くこの上りでは,お互いに牽制しているのか,スピードが上がらず。横に広がったままシケインに。これから2周目です。
このペースだと先頭集団についていけそうです。でも,集団で通過するシケインでダンシングは止めて!狭い上に自転車が左右に振られるので,接触しそうになります。シケインの上りぐらいなら軽いギアをまわすだけで十分だと思うのですが。西ストレートでもそれほどペースが上がらず,イイ感じです。やっぱり何事もほどほどがいい。マウンテンポイントを狙ってアタックした人がいるようですが,集団の中ではそんなことは関係ありません。近くの人と言葉を交わしたりして,けっこうのんびりムードです。しかも,それほど無理な割り込みをすることもないので集団が落ち着いています。これだと落車の可能性も少ないはずです。実際,このレースのこの集団に限っては落車は見ませんでした。
ヘアピンの立ち上がりで少し接触をしてしまいましたが,大事に至らず,またもや快楽のS字下りへ。やっぱり自転車(ロードレース)はやめられまへんなぁ。 MTBはMTBの楽しさ,スピード感がありますが,やはりロードレースの絶対的なスピード感に勝てません。とはいえ,快楽のあとには地獄が。シケインまで上り詰めなければいけません。と,前方を見ると,同じクラブのO氏がスプリント賞を取るためにアタックをかけています。コントロールラインを先頭で通過したように見えましたが,後で聞くとMUにはスプリント賞はなしとか。なんのこっちゃ。おかげでO氏はバテバテ。ご苦労さん。
3周目も落ち着いた集団のまま,いよいよ最後の直線へ。スプリント力のある人は,ここで抜け出すのでしょうが,ボクの周りの連中はそれどころではありません。最後の力を振り絞って,ゴールを目指すのが精一杯です。かくいう私目は,前が詰まって抜け出せず,そのままゴールへなだれ込み。とにかく無事にゴールができてよかった。順位は不問。だって,一度も先頭を牽くことなく,最後だけ上位に行くなんて,そりゃあ人道上許される行為ではないでしょ。許されてもできませんが。
チームタイムトライアル
本日の2戦目。チームロードです。メンバーは4人。近年,各レースで入賞しているG氏。今年はついに50歳になってしまったO氏。鈴鹿では呪われているW氏。そして足より口の方が動いてしまうM氏です。ということで,今年はG氏の先頭固定です。ローテーションなんてやってると,余計に遅くなってしまいそうです。もっとも,G氏一人で走った方が,速いとは思いますが。G氏には悪いですが,今回は3人の保護者ということで,我慢してもらいましょう。
さて待望のスタートです。個人ロードほど緊張感はありません。やはり限られた人数で走るからでしょう。最初からとばすと後でバテます。でもあまりペースを上げなければ,タイムが伸びません。ここが先頭にたったものの難しいところです。でも,今回はG氏の先頭固定です。G氏は後ろを見ながら,絶妙のペース配分です。きつそうなところではペースを落とし,楽をしていると見るやペースをアップしてきます。足は動かないM氏ですが,口だけは軽快です。追いついたお姉ちゃんチームには一声かけています。これは自転車だけではなく,世間一般の礼儀というものですよね。一生懸命がんばっている人には応援を。
そうこうしているうちに,周回は2周目に。もうお姉ちゃんチームはいません。暑苦しいおっさん,お兄ちゃんのチームばっかり。かくいう我々だって,暑苦しいおっさんチームですが…。周りのチームも,すーっと抜いていくチーム,我々と抜きつ抜かれつの接戦を演じるチーム,我々にさえ抜かれてしまう軟弱チーム。相変わらず,いろいろなチームが出ています。でも,ほとんどのチームがきちんと4人そろって走っています。思えば,20数年前。神鍋で自転車レースがあったころなんて,誰もチームロードがどんなものかわかっていなくて,チームの中でちぎりあい,4人がバラバラになってしまったなんてこともよくありました。それから見ると,我々レベルのレースだって,それなりにレベルアップしているんですねぇ。
最後の周回に入ると,それでも少しは気合が入ります。先頭固定というものの,O氏に代わったり,W氏に代わったり,ついにはM氏にも順番が回ってきました。今まで楽をさせてもらったお礼に少しは牽かなきゃあ,イカンわな。デグナーから最終コーナーまで,気分よく牽かせてもらいました。あとはホームの上りをよたよた上って,ご苦労さん。走り終わった後の爽快感は,個人ロードとは違ったものがあります。4人で走ったという充実感でしょうか。翌日発表されたリザルトを見て,これまたビックリ。全チームの3分の1という予想以上成績です。これもひとえにG氏の心憎いばかりのペース配分のおかげです。G氏に感謝,感謝です。
花火大会
昨年から始まった花火大会ですが,これが迫力満点。近くに住む一般市民だって,大勢かけつけてきます。レースだけじゃなく,こんなふうに広く大会をアピールしているシマノの企業としての姿勢に感心します。「そんなことせんと,もっと部品を安くして!」なんてことは,今日だけは言ってはいけません。レースだけではなく,家族で楽しめる大会。遊園地だって,格安で乗り放題です。こんなに迫力満点の花火だって,のんびりと近場で見ることができます。しかも,その花火の種類とあげ方がすごい!2日間,参加者だけでなく,応援の人だって楽しませる。さすが世界のシマノです。
8月29日(日)
オープンMU
久しぶりにたっぷりと眠り,気分爽快。朝はずいぶん涼しくなってきました。でも,今日走るレースは昼前からです。暑そう!でも,40歳台のレースだと,8時ごろのスタートですから文句は言えません。8時のスタートなんて,居眠り走行している人もいたんじゃないでしょうか。やっぱり,カテゴリーが多すぎるんじゃないの?
バザールで物色したあと,ボクにとっては今年の最終レース。このレースでロードはシーズンオフとなります。「短いシーズンやなぁ」と,みんなに言われてしまいます。でも,鈴鹿が終われば,もう気合が抜けてしまって,練習すらする気がせんものね。これは,数年前に実証済み。ボクと同じような人って,関西のレーサーに多いんじゃないの?いないかなぁ。
スタートは,昨日同様,前列です。こんな前で,いきなり転倒したらみんなから袋叩きにあうやろうなぁ。落ち着いて,落ち着いて。今日はちゃんとSPDを入れんとなぁ。パァーン!すばやくSPDを入れ,前方に。今日もペースはイイ感じ。いつも2日目は,1日目の遊び過ぎがたたり,足が動きません。でも,今日はそれほど疲れも残っていないようです。このままのペースで行ってくれると…なんて思っていると,両サイドからどんどん抜かれて,いつの間にか集団の後方になってしまいました。今日も集団は落ち着いています。怒鳴りまくるガラの悪い兄ちゃんもいません。話し声さえも聞こえてきます。後ろの方はこうでなくっちゃあね。
ところが2周目に入るとヤバイことが。3分前にスタートした前の組から遅れた人に集団が追いついたのです。10kmほどのスピード差があるので,端っこの方を走っているだけでも危険です。ましてや,真中を走られたんじゃあ「動くカラーコーン」です。これってなんとかなんないのかなぁ?時差スタートは5分後にして,集団に追いつかれた人は走行中止してもらうとか。同じことがゴール前でもありました。スプリントに入った集団と,追いつかれた集団では,明らかにスピードが違います。集団だけに,超危険です。これは今年だけのことではありません。シマノさん,なんとか改善を!
それが原因だかどうだかわかりませんが,2周目のヘアピンの立ち上がりでは,何人かの転倒がありました。パーンというパンクの音のあと,数人が転倒。そのあおりを受けてかどうか,ボクの前にも1人が転倒。そこへ後ろの人が突っ込み,転倒。アリャア!せっかく加速してんのに…。なんとかかわせるやろ。横に転がり出てくるなよ。第一,こんなスピードで止まれるわけないもん。周りのみんなだってそうでしょう。
なんとか落車の危機をクリアーして,快適なS字へ。最終回ということで,ホームの上りでペースアップするのかと思いきや,そうでもありません。やれやれ,よかった〜。こんなところで千切れたら,あとが地獄やがな。最終回もそれほどの動きもなく,いよいよ下りというところ,デグナーカーブで落車。それに気をとられているといつの間にか集団がペースアップ。ありゃまぁ。下りだというのに踏まなアカンがな。でも最終コーナーで追いつくやろうという甘い考えがよぎり,下りを遊びながら走る。と,前を見ると全然ペースは落ちていません。なんとまぁ。先頭あたりは,今まで見たこともない一列棒状になっているではありませんか。カッコイイ!まるでツール・ド・フランスやがな。
最後のホームは,別の組の人が混ざり,なにがなんだかわからない状態になりつつも,相変わらずヨタヨタとゴールスプリント?をし,無事ゴール。今日のレースもイイ感じで終わりました。タイムは昨日よりもさらに遅くなっていました。おそらく強い向かい風のせいだろうとは思います。集団の中にいると風なんてあんまり感じないのですが,先頭を牽く人は大変だったでしょう。ご苦労様でした。でも,そのおかげで,一人では続かないスピードで走れ,ロードの楽しさを満喫できました。集団で走る楽しさって,これですよね。それに少しばかりのスリルもありますしね。でも,いつも集団の中でばっかり走らないで,たまには先頭も牽いてみたいものです。
国際ロード
見ているだけでも楽しい国際ロードです。もちろん,出れるわけないけど。今年はヨーロッパの有名プロが来日していないのは残念です。でも国内の有名人はたくさん参加しています。スタート直後,いきなり一列棒状です。なんともすごいスピードです。人間って,そんなにスピードが出せるものなんですねぇ。1周だけでも,我々と1分以上の差があります。しかも,次から次へといろんな選手がアタックに出ます。さすが国際ロードです。チマチマ牽制なんてしていません。ホストチームのシマノレーシングも,積極的にレースを作っています。雑誌などで読むヨーロッパのレースのようです。ホームの上りだって,横に広がっていません。先頭は一列棒状です。こんなスピードだと,集団の中にいるだけでも大変でしょう。
最終回には,4人の選手が逃げを打ち,決まるかと思われましたが,最後のホームで集団に飲み込まれてしまいました。それにしても集団のすごいスピードです。計ったように追いついてしまうのですから。ゴールスプリントは招待選手が取ったようですが,最後まで集団で走った市民レーサーにも拍手を送りたいです。プロや実業団の選手についていけるだけでも,大したものです。
最後に
かくして,私のシーズン最後の大会。といっても,今年はロードレースはこの鈴鹿しか出なかったので,今シーズン最初で最後の大会というわけです。その大会が無事終わりました。しかも,3レースとも楽しく走れて,大満足です。これからはMTBを担いで山登りです。コンパス片手に山中を彷徨うオリエンテーリングです。ただひたすら走るだけのマラソンです。雪が降れば,スノボーです。なんとも,1年間は早いものです。しかも,四季に合わせて,いろいろな遊びが楽しめます。豊かな四季のあるに日本って素晴らしいですよね。