ジオスポットツアー (2011.5.15)
神鍋高原・神鍋山(氷ノ山後山那岐山国定公園)
この神鍋火山(神鍋山)は神鍋火山群の中では最も新しく,約2万年前にできた火山です。神鍋火山はスコリア・火山弾・火山岩塊などの放出物で造られた噴石丘で,基底の直径は約700m,比高は約120mです。山頂には周囲約750m,深さ約40mのすり鉢状の火口が見られます。神鍋火山の北西側には約20万年前にできた大机火山,南東の麓には太田火山のほか,やや離れてブリ火山や清滝火山などの数万年〜70数万年前にできた火山が分布しています。
稲葉川沿いには,神鍋火山から流れ出た熔岩が八反の滝や十戸滝など大小合わせて10以上の滝を形成しています。そのうち八反の滝が最大で落差は約24mあります。また,二段滝のそばには熔岩瘤,神鍋火山の麓には天然の冷蔵庫となっている風穴など,神鍋高原には火山が造った様々な名勝があります。
神鍋火山
神鍋火山は,約2万年前から1万年前の間に噴火した,近畿地方で最もも新しい火山で,山頂には噴火口も残っています。山頂まで20〜30分程度で登ることができるハイキングに手ごろな山です。
神鍋山は玄武岩質の火山活動で噴出したスコリアが積み重なってできたスコリア丘です。神鍋高原ではこのようなスコリア丘がいくつもあり,これらをまとめて神鍋火山群と呼んでいます。
スコリアの重なった層
火山から固体で噴出したもので,ガスの抜けた穴がたくさんあるもののうち,黒っぽいものをスコリア,白っぽいものを軽石といいます。
この崖ではスコリアが層になって積み重なっているのがわかります。神鍋山はこのようなスコリアが積み重なってできたのです。
上の方を見ると,硬そうな岩石が見えますが,これは熔岩で,スコリアの噴出の途中で熔岩も流れたことがわかります。このような熔岩が稲葉川を流れ,現在見られるような滝が作られてたのです。
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神鍋火山の断面
神鍋高原一帯には,赤褐色色でごつごつして穴の多い岩石がよく見られます。これはスコリアと呼ばれ,今から約60万年〜20万年前に,このあたり一帯で起きた火山群の噴火で作られた岩石です。穴が多いのは,マグマが発泡してガスが抜けたためです。火口から飛び出したスコリアはそのまわりに降り積もって,神鍋山や大机山のような火山(スコリア丘)をつくりました。また,あふれ出た熔岩は現在の稲葉川に沿った谷を流れ下って,円山川まで達しました。俵滝や十戸の滝は,この熔岩の上にできたものです。このうち最も新しい火山である神鍋山ができたのは今から約2万年前で,山頂には噴火口も残っています。正面の崖に見られる層は,神鍋火山の噴火によってスコリアや熔岩が積み重なったもので,これによって神鍋火山が何回もの噴火を繰り返したことがわかります。
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畳滝
滝の上が畳が敷き詰められたような平らな面になっています。この滝を作っている岩の断面を見ると,石ががさがさしたところがあります。これは流れた薄い熔岩と熔岩の境目で,熔岩が流れるときに先に冷えた部分が壊されてできたものです。神鍋高原の川沿いには,このような滝がたくさんあり,何枚もの熔岩の境目が観察されます。
畳滝から上流側の八反滝までには,熔岩コブ,二段滝,ひょうたん淵など,見どころがたくさんあり,遊歩道もあります。毎年の熔岩流祭りなどでは,この川に沿ったガイドツアーが実施されます。
神鍋高原の土地利用
神鍋高原の畑では黒い色の土が見られます。これは「黒ボク土」と呼ばれる,火山灰等に腐植土が多く含まれたもので,火山地帯によく見られるものです。黒ボク土は一般に水田より畑に多く使用され,キャベツなど高原野菜が作られています。
神鍋高原の下流側の十戸の滝付近には,マスの養殖場やワザビ田があります。これは水はけのよいスコリア丘から地中にしみ込んだ水が,熔岩のすき間から湧き出してきたものを使用しています。
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コウノトリの郷公園
兵庫県立コウノトリの郷公園は,1999年に,コウノトリの保護と増殖,コウノトリと人が共生できる環境づくりと野生復帰を目的として作られました。
2005年に試験放鳥か開始され,野外で繁殖・巣立ちした21羽に野生の1羽を加え,現在41羽のコウノトリが野外に存在します。
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玄武洞公園
玄武洞は約160万年前に流れた玄武岩の熔岩からなっています。玄武洞公園内には玄武洞・青龍洞・白虎洞・南朱雀洞・北朱雀洞があり,そのうち玄武洞と青龍洞が国の天然記念物になっています。
この玄武洞の貴重さは,以下のような点にあります。
@美しい柱状節理が見られること
A玄武岩の名称のもとになったこと
B過去に,地球の磁場が逆転した時代があることが発見されるきっかけとなった場所であること
Cかつては採石場で,地元の石垣などに使用されていること
D玄武洞の存在が,円山川の湿地をつくることになり,コウノトリに生息場所を与え,周辺に生えたコリヤナギが杞柳細工をもたらし,現在のカバン産業に結びついたこと
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猫崎半島
猫崎は,遠くから見ると猫が伏せている姿に似ていることから,この名前がつきました。
猫崎の西側は切り立った崖と,その下に広がる平坦な波食棚からなっています。波食棚の上には,丸い穴がときどき見られますが,これらは,甌穴(ポットホール)で,小さな凹みに入った小石が波で動くうちに周りを削って,大きな穴になったものです。猫崎の地層は湖沼や河川など,淡水にたまった地層で,木の化石やゾウの足跡などが見られます。
岬の先端の部分には流紋岩が分布し,北但層群の地層の上に重なっているのが観察できます。
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