山は大賑わい 新緑の氷ノ山 (2006.6.10)


  
P・@〜E
P・@〜E

今週もハチ高原だぁ〜!

先週の東ハチに続いて,今週も関宮町へ。今回は,東ハチから見た氷ノ山の東尾根を登り,氷ノ山越えからハチ高原に下るという予定です。見所は,ハチ高原に下る手前にある「ホードー杉」です。with MTB なので乗車率もいかほどでしょう。逆ルートも考えたのですが,東尾根はともかく,尾根からの下りは丸太階段なのでほとんど乗れそうにありません。しかも,ハチ高原は登りということで,これまた乗れそうにありません。ということで,縦走路はともかく,ハチ高原からの下りだけでも快適に乗りたいので,東尾根から登ることにします。

親水公園(P)に車を止めますが,12台ほど駐車できる駐車場はほぼ満車。準備をしていると,あとからも何台かが上がってきます。やはり,氷ノ山は人気がありますね。MTBにまたがり,林道を走り,氷ノ山国際スキー場を目指します。それほど傾斜はきつくないので,のんびりサイクリングです。スキー場に着くと,あとからパトカーがやってきます。すぐに引き返していましたが,こんな林道もパトロールのエリアに入っているなんて,警察も大変です。こうやって,雪のないスキー場を見ると,MTBのダウンヒルをしたくなってしまいます。実際には,草が多くて,地面の凸凹が見えないので危ないでしょうがね。

            
東尾根登山口 丸太階段は続くよどこまでも氷ノ山国際スキー場も見えています
東尾根登山口
丸太階段は続くよどこまでも
氷ノ山国際スキー場も見えています

丸太階段は続くよどこまでも

スキー場を過ぎると,キャンプ場があり,東尾根登山口はすぐです。登山口(@)には,すでに下山して来た人,これから登る人,あるいは山菜取りの人となど,何人もの人がいます。登山口には案内板もあります。

氷ノ山・後山・那岐山国定公園
氷ノ山(1,510m)は西日本では鳥取県の大山(1,731m)に次ぐ高峰で、昭和44年4月に国定公園として指定された。この国定公園の中である氷ノ山にはブナの木の原生林があり,山頂近くには兵庫県指定天然記念物「古生沼の高地湿原植物群落」「古千本千本杉の湿生植物群落」などがあり,高山植物をはじめ,鳥類,昆虫類の宝庫としても有名です。春の新緑,夏の登山,秋の紅葉と布滝,不動滝をはじめとする渓谷の美しさ,冬は見事な樹氷の世界と,四季を通じて私たちにうるおいを与えてくれる氷ノ山の自然を大切にしましょう。  関宮町

早速,MTBを押しながら上りにとりかかります。登りはじめこそ,なだらかで,逆ルートなら乗れるなぁなどと話していましたが,すぐにそれは撤回。急な丸太階段が連続して出現します。そういえば,15年ほど前に東尾根から氷ノ山に登った時も尾根までは丸太階段だったような。ただし,その丸太階段がどれだけ続いたかなどは忘却の彼方です。エアリアマップを見ると,それほどの距離ではなさそうですが…。

鮮やかな緑のトンネルの中を,MTBを肩に丸太階段を登ります。木立のおかげで直射日光はさえぎられていますが,それでも急な丸太階段のうえにMTBを担いでいるので暑い!途中で十数mほどのMTB乗車可能区間がありますが,すぐにまた担ぎの連続です。逆ルートだったら,この丸太階段を担いで下らなきゃあならないところだったなぁ。上りでよかった。

  
東尾根の合流点 少しはMTBに乗れます
東尾根の合流点
少しはMTBに乗れます

東尾根も押し&担ぎ

MTBを担ぎ続けて25分ほど。ようやく,東尾根(A)に到着です。尾根には避難小屋があり,東にある広域林道に下るルートもあるようです。避難小屋付近はMTBに乗車できますが,すぐにMTBは押しと担ぎに。岩があったり,木の根があったりと,足元の悪い歩きにくい山道です。それでも,登るにつれてまわりにはブナの新緑が広がります。爽やかな涼風が尾根を吹き抜け,ヒートアップした身体を冷やしてくれます。

ドウダンツツジの群生地という案内があります。ドウダンツツジって,本で見たことはありますが,見るのは初めてです。道のすぐ脇に,ドウダンツツジが小さな赤い実のような花をつけています。これがドウダンツツジかぁとちょっと感動。『ひょうごの山野草』には,「ベニドウダン」と記されています。「新緑の間から小粒ながらルビーの玉の穂を垂らしたような花が目を引き,愛らしく雅味もあり…」とあります。ルビーというのは大袈裟にしても,なかなか愛らしい花です。なお,「ドウダンの意味は枝の出方が昔,家内の灯りに用いられていた結び灯台の足に似ているからと牧野富太郎博士は説いている」とあります。

東尾根はまだまだ続きます。途中で沢を横切る所が,こんな尾根上にも沢があるのにちょっとビックリ。足元を見ると,小さな白いユキザサが咲いています。本によると,「春早く,固く巻いた新芽や,開きかけた葉は山菜として珍重され,赤い液果も食べられる」とあります。この花の新芽や葉が食べられるって?!摩訶不思議。世の中には不思議がいっぱいです。

左手の一ノ谷を巻くようにして,ようやく広い尾根に出ます。すぐ上には,神大ヒュッテがあります。5月のGWに来たときは,このあたりはまだ雪原で,どこでも歩け,しかも展望もよかったのですが,雪のない今はササにおおわれ,展望もイマイチです。ちょうどランチタイムとなったので,ここでランチにしましょう。ササ原の向こうに少し見える展望を楽しみながら,いつものざるそばと弁当です。食後の定番のコーヒーは,氷ノ山の山頂でいただくことにします。それにしても,登リ口からここまで時間にして約1時間半。予想以上に時間がかかってしまいました。しかも,ほとんどがMTBの押し&担ぎの合わせ技でした。だからといって,これを逆ルートにしても,あまり乗れそうにありません。結局,氷ノ山にMTBで登るには,坂ノ谷コースか殿下コースがベストというところでしょうか。

ランチを終え,氷ノ山山頂までもうすこしです。杉林の中に入ると,木道が設置されています。あたりは「千本杉」とか「古千本」とかという貴重な森のようですが,雪の積もった時期にはその森を歩き回っています。雪の上だから許されるのかもしれませんが,こういうことを知ってしまうと,ちょっと気がひけますね。

木道を通っていると,ササ原のあちこちから声がします。スズコ採りの人たちの声です。ササヤブをかき分けスズコを採るなんて,なんて物好きなと思っていると,その人たちから「自転車で登ってきてる!」って言われてしまいました。彼らも,自転車で山に登るなんて物好きなと思っているんでしょうねぇ。常人から見れば,どちらも物好きかな?

  
ようやく山頂が見えてきました 山頂は中学生の大集団
ようやく東尾根が見えてきました
山頂は中学生の大集団

山頂は中学生の大集団

ササの切れ目から北を見ると,ハチ高原が一望できます。鉢伏山から東ハチへの稜線も見えています。この高度感がなかなかいいものです。スギの林を抜けると,目の前には氷ノ山山頂避難小屋が見えてきます。その北斜面の一部には雪原が残っています。6月だというのに雪があるなんて!でも,山頂に行ってさらにビックリ!山頂(B)には,中学生の大集団が休憩中だったのです。これまで幾度となく氷ノ山に登ってきましたが,これだけ大集団が山頂を埋め尽くしているのに出会ったのは今回が初めてです。S田さんは,トドの集団みたいなんて言っていましたが…。

とてもコーヒーをいただける雰囲気ではありません。中学生たちは,我々と同じく,これからハチ高原まで帰るんだとか。ということは,この大集団にまぎれ込むと,MTBになんて乗れたものじゃない。先に行くことにしましょう。

山頂からの下りは,利用者が多い割には道が荒れています。なかには,丸太階段がえぐれ,ハードル状態になっているところもあります。しかも,路面は黒い火山灰で,滑りやすいことこの上なし。岩もあちこちに顔を出しています。MTBを押し&担ぎの身では,バランスがとりにくい。おかげで,こけた際にMTBで腕を切ってしまいました。ホンマ,なんちゅう道やネン!九十九折を過ぎると,甑岩を巻きます。途中で3人組のMTBerに遭遇。彼らは我々とは逆ルートで氷ノ山に登っているようです。これまでほとんど乗れなかったとか。ということは,山頂からもあまり乗車率は高くないでしょうから,結局,乗車率は消費税ほど?

甑岩を過ぎると,ブナの林へ。尾根も広くなり,乗車率が上がります。気持ちのいい尾根道です。この刹那の快楽のために2時間の担ぎがあったのかも。でも,刹那の快楽だからこそ2時間の担ぎが凝縮できるのかも。やっぱり,MTBはいいねぇ。ところが,このMTBがあとでちょっとトラブルの原因に。

  
ブナ林 氷ノ山越え
ブナ林
氷ノ山越え

氷ノ山はMTB禁止?

氷ノ山越え(C)に到着。中学生たちは下山を始めているようですが,少し時間があるのでここの避難小屋でコーヒーブレークにしましょう。小屋の中を見まわすと,登山大会のときに使うプレートがあったり,メモ帳があったり。「チームしらさぎ」の書き込みもありますが,そこには「ホワイトバード」とあります。「しらさぎ」を英訳すると「egret」だって。そんなことより,コーヒーが終わったらさっさと出発しなきゃあ。

中学生たちの声が間近に聞こえだしたので,MTBで縦走再開です。氷ノ山越えから小さなピークに向かって登り始めて振り返ると,S田さんがハイカーと話しこんでいます。???中学生の大集団が来たというのに,世間話をするなんて,話好きもええ加減にせえよと,さっさと先を急ぐことにします。ところがあとで聞くと,このときの話は世間話じゃなく,ハイカーからクレームをつけらていんだとか。ハイカーの言うには,「氷ノ山はMTBが禁止されている」とのこと。S田さんは,それを真に受けて,議論したんだそうです。そのハイカーの言うには,「生物の前田先生がMTBが禁止されていると言っていたから」だそうです。それを覚えていてS田さんに親切に忠告したというわけです。坂ノ谷コースと殿下コースと大段ヶ平コースの登山口には,バイクやスノーモビルを禁止する看板はありますが,その場合の「バイク」というのは「オートバイ」のことです。マウンテンバイクは「バイク」がつきますが,この看板に書いている文脈でいう「バイク」には当たりません。「車」とつけば,「乳母車」だって車道を通らなきゃあいけないといっているのと同じです。あな可笑しい。

S田さんの災難?を知らずに,ピークを登り,先を急ぎます。中学生集団の先頭集団に追いついてしまいました。ちょっと道をあけてもらって,先に行きます。中学生たちに「大変だね」と言うと,「おっちゃんこそ,危なくない?」だって。そうかなぁ。押したり,担いだりしているので危ないわけないけどなぁと思ったものの,MTBで山に登ること自体が危ないって言ってたのかもしれません。中学生でもそんな認識かねぇ。

  
布滝頭から氷ノ山を見る ブナ林がところどころに
布滝の頭から氷ノ山を見る
ブナ林がところどころに

ブナ林とホードー杉

緑鮮やかなブナ林を抜け,小さなアップダウンを過ぎ,静かな縦走路を進みます。やがて,大平避難小屋(D)が見えてくると,ハチ高原はすぐです。避難小屋から写真を撮ったり,水分を補給したりしていると,ようやくS田さんが到着。ホードー杉への分岐点がすぐなので,早速,出発。なにやら,S田さんは先を急いでいるようです。急いで準備をして,あとを追います。間もなく,ホードー杉への分岐点へ。ここでS田さんが先を急いでいた理由が判明。「キジうち」をしたかったようです。中学生たちがやってこないのを確かめ,大急ぎでササヤブへ。やがて用を済ませてスッキリシャッキリのS田さんがササヤブから登場。聞けば,危機一髪だったとか。同行のオイラとしても,事なきを得て,ヨカッタ,ヨカッタ。

  
ホードー杉近くのブナ林 苔生したブナの木
ホードー杉近くのブナ林
苔生したブナの木

さて,ホードー杉ですが,今ではササが刈り払われ,きれいな道ができています。これも野外活動に来る中学生たちが歩きやすいようにとの配慮から為されたことのようです。ホードー杉へは,10分ほどの道のりですが,その途中のブナ林がすばらしい!確かにホードー杉もすごいのですが,それにも負けず劣らずのブナ林が広がっているのです。ここを訪れた中学生たちもきっと感動?

  
ホードー杉
ホードー杉

杉は普通,植林樹として用いられているが,この木は天然スギで,標高約1150mの場所に自生する。樹高18.0m,幹回り11.6m,枝張りは東西18.3m,南北16.0mにわたり,樹齢約500年を経た大木であるが,樹勢は現在も旺盛である。
幹の中央には過去に火で焼かれた跡があり,木地師のたき火か落雷によるものと推定されている。幹は地上約2mの所から4分岐し,樹高は低いが樹形が全体に横に拡がり,風格がある。ホードー杉の呼び名は,この地方の方言である「ホードェー」(特別に大きいの意)という言葉に由来している。

    平成3年11月    兵庫県教育委員会

ホードー杉の見物を終え,縦走路に戻ります。この先からは,急な下りになります。なんとかMTBに乗れますが,それでも,部分的にはチョット無理。途中からは,旧道?を下り,けっこう楽しい。やがて,森から出ると,目の前にはなだらかな草地の広がるハチ高原が見えてきます。尾根を下った1019鞍部(E)からがお楽しみのダウンヒルです。見晴らしのいい草原の中を下る道は,気分爽快です。数年前に訪れたときは秋だったので,道の両脇にリンドウが咲いていたのを思い出します。

  
ハチ高原 草原の中をダウンヒル
ハチ高原
草原の中をダウンヒル

草原を下ると,今度は森の中のシングルトラックです。ふかふかの路面を気持ちよく下ります。このあたりは一般のハイキングコースからは外れているのか,出会う人はいません。MTBのためにあるような山道です。終わり良ければすべて良しとはこのことです。フィニッシュは,畑の脇に出ます。川の横の木道を進むと,キャンプファイヤー場です。そこから車道を下ると,大久保の集落をすぐです。先週は車で通った大久保の集落を抜け,駐車場のある親水公園(P)へ。久しぶりに遅くまで遊んじゃいました。

 

親水公園9:55  氷ノ山国際スキー場10:10  東尾根登山口10:20  東尾根避難小屋10:45  神大ヒュッテ12:00〜12:20  氷ノ山山頂13:00  氷ノ山越13:55  大平頭14:50  ホードー杉15:15  1019地点15:55  親水公園16:40


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