第83回 天皇杯全日本サッカー選手権大会(2003.12.14&23))


V神戸vsM山形(3回戦)

数日前にV神戸に大ニュース。民事再生法の申請をし,つまりは倒産。とはいえ,チームが消滅するわけではなく,すでに受け皿は決まっているようです。IT関連の企業とかで,勝ち組企業の経営手腕が期待できそうです。少なくても,今までのようなお役所仕事ではなくなるでしょう。幹部が神戸市の出向,社長はといえば神戸市のOB。つまり,V神戸は,神戸市の天下りの受け皿になっていたようです。それが,民間企業として再出発しようというのですから,これはめでたいことです。ただ,受け皿の企業は,サッカーに関しては素人のようなので,ちょっと不安もあります。さて,このオフはどのような動きがあるのでしょう。

対する,M山形は,監督がマスコミをにぎわせたことがあります。結局は,不倫だったのかどうなのか。相手の女子アナも,別の意味でマスコミをにぎわせたりして。なんだか,今日は,新旧のマスコミお騒がせチームの対戦という感じです。

会場は,神戸ウイングスタジアムの芝生が最悪なので,加古川運動公園陸上競技場になっています。神戸ユニバー記念競技場があるのですが,こちらは大改修工事中で使用できないのでしょう。ということで,加古川で開催です。天皇杯の1回戦を行ったことはありますが,J1チームが加古川に登場するのは初めてです。家からチャリンコで行きましょう。チャリンコで天皇杯を見に行けるって,めったにあることではありません。

会場の加古川運動公園陸上競技場は,全天候トラックの色が青色という珍しい競技場です。サッカー用の芝生は,やはり茶色です。でも,神戸Wのように,スライディングをしてもはがれるということはありません。ボールがまともに転がるだけマシというものです。それにしても,神戸Wの芝はいつになったら良くなるのでしょう。屋根がある限り,芝生は育たないんじゃないの?屋根が付く前は,きれいな芝だったんだから。

会場の観客席は,芝生席です。メインスタンドはイス席ですが,そちらはちょっと高め設定です。芝生席といえば,思い出すのが,昨年,G大阪に完勝した鳴門市陸上競技場です。芝生席は日当たりがよく,のどかな雰囲気でいいのですが,勾配がゆるいのでピッチ全体が見渡せません。特に,遠くの方は,遠近感がなく,何がなんだかなぁ。観客席だけなら,神戸Wが一番です。

  
遠来のM山形サポーター V神戸サポーター
遠来のM山形サポーター
V神戸サポーター

芝生席なので,どこに座ってもいいのですが,V神戸が押し気味に試合を進めるでしょうから,前半はM山形側に座りましょう。後半は,その反対。つまり,前後半ともM山形のゴールが間近に見えるところで観戦することにします。これで,V神戸のゴールがバッチリ見られるというわけです。

当然のことながら,前半はM山形側に座ることになります。前方には,M山形のサポーターたちが元気にスタンバっています。山形からはるばる加古川まで,40人近くのサポーターたちがいます。4年前,神戸ユニバーで対戦した時も,同じぐらいのサポーターたちがいましたが,スゴイですねぇ。そのときと同じように,今回もV神戸にエールを送っています。「ヴィッセル 神戸!」4年前は,M山形のコールがわからなかったので,返していませんでしたが,今回はV神戸からお礼のコールが返ってきました。M山形のサポも4年前のことを覚えているのか,笑っています。なんとも,和やかな雰囲気です。これも,天皇杯序盤戦ならではでしょうか。

暖かい冬の日をいっぱいに浴びたピッチに両チームの選手が入場してきました。いよいよ,天皇杯の開始です。序盤は,両チームともお互いに様子を見ているのか,ピンチらしいピンチもなく,チャンスらしいチャンスもなく,今日の日和と同じようにのんびり穏やかなサッカーです。CKは何度となくありますが,チャンスになりません。左サイドの松尾が何度もオーバーラップをして,ゴール前にクロスを上げますが,これまた決定的な場面を演出できません。なんだかイヤな雰囲気がしてきた中盤過ぎ。高い位置でボールを取ったあと,シジクレイ,ビスマルク,朴康造とボールがダイレクトに渡り,最後はカズがゴールに流し込んで,ゴ〜ル!待望の先制点です。

先制点に気を良くしたV神戸は,ピンチらしいピンチもなく,1点リードのまま前半を終了。もう1点取れば,試合は決まるでしょう。あと1点です。同点になれば,挑戦者のM山形のものでしょう。後半に是非,もう1点ほしいものです。

  
M山形のゴール前 V神戸土屋(17)のヘディングシュートが決まる!
M山形のゴール前
V神戸土屋(17)のヘディングシュートが決まる!

後半が開始。前半同様の試合展開ですが,半ば過ぎからM山形の攻勢が続きます。M山形の決定的な場面もありましたが,シュートの精度が悪い。あるいは,掛川のファインセーブの連発で,かろうじて無失点です。押し気味のV神戸は,ビスマルクのFKから土屋のヘディングが決まり,2点目!これで試合は決まりと思っていると,M山形の反撃が始まりました。縦への動きが激しくなり,ヘッドでもV神戸のDFが負ける時もあります。こりゃあ,ヤバイなぁと思うものの,最後のシュートに精度がないので助かります。

ビスマルクが薮田に,カズが岡野に代わり,勝利モードに入ったロスタイム,朴康造から中央の播戸へ。播戸がするりとDFをかわし,ゴールへ流し込み,3点目!カズ,播戸のFWのゴールが決まり,メデタシ,メデタシです。J2チームが相手なら,播戸の持ち味も出やすそうです。これをJ1相手にも発揮してほしいものです。

M山形の試合を見ることはありませんが,J2で中位のチームだからでしょうか,中盤のプレスが甘く,V神戸でも余裕をもってボールが持てます。また,ミスも多く,それが原因でカウンターを食らう場面も多々ありました。攻撃面では,サイド攻撃の意図は見えますが,肝心のフィニッシュの精度が悪い。シュートが枠に飛ばない。これでは,何本シュートを打っても,あるいはキーパーがいなくっても,ゴールはあげられません。こんなところが,J2のチームなのでしょうか。と,えらそうにいうものの,我がV神戸も同じような悩みを抱えています。だから,万年残留争いの主役をはることになるのでしょう。嗚呼,無情。

V神戸vsC大阪(準々決勝)

民事再生法適用を申請したJリーグ初のチームということで,注目度がアップしているV神戸です。その注目度アップでチームの意気が上がっているのか,4回戦のFC東京戦はなんとかPK勝ち。でも,勝つには勝ったものの,2点先取して同点に追いつかれるという内容。PK戦で勝てただけでもマシというものです。今日は,ホームの神戸ユニバー競技場です。最終節に無様な負けを喫したC大阪相手なので,今日はリベンジといきたいところです。

結果からいうと,C大阪相手に恥の上塗りをしたといったところです。4回戦同様,2点先行したものの追いつかれ,さらには逆転ゴールを許すといった体たらく。どうなってんの?開始早々の2ゴールと終了間際の3失点。まぁ,今年のV神戸を象徴している試合ではありますが。それにしても,最後の最後まで踏ん張り切れないのはどうしてでしょう。体力のなさ?気力のなさ?自信のなさ?はたまた,戦術のなさ?

試合開始直後のV神戸の攻勢にゴールの期待が高まったその時,右CKからカズのヘッドが見事に決まり,まず1点。続いて,左CKからシジクレイのヘッドが決まり,2点。この時点では,C大阪のマークが甘く,この先,何点入るかという期待がふくらんでいました。実際,前半はV神戸ペースの試合。吉村と松尾の両サイドが上がり,チャンスを演出していました。ただ,松尾が負傷退場してからは,代わって入った坪内からのクロスはありませんでした。それどころか,坪内サイドをC大阪の酒本が何度も攻め上がり,坪内は守備一辺倒でした。こんなところは,坪内の来年の課題でしょうか。

  
V神戸 カズ(11)のヘッド! C大阪GK下川の手をかすめ…
V神戸 カズ(11)のヘッド!
C大阪GK下川の手をかすめ…
  
ゴ〜ル! GOAL!
ゴ〜ル!
GOAL!

前半の攻勢とは逆に,後半は時間とともに守備に大忙しのV神戸でした。開始直後は,惜しいシュートもあったのですが,それ以後は,シュートすらままならない状態が続きました。4バックが6バックになり,トップとの間が広がり,その間に出たルーズボールをことごとくC大阪に拾われ,攻められる。攻められるから,6バックから8バックになり,ますますC大阪の攻め放題。こんなことを何十分も続けてりゃあ,ゴールされないわけはありません。攻めつづけられ,案の定,足が止まったところを森島に1点目。CKからバロンに2点目。その数分後,バロンに逆転の3点目。立て続けに3ゴールを奪われ,逆転負け。

なんのこっちゃ!前半の攻勢は,どうなったんや!2点を守り切ろうとして,全員引いて守ってしまってどうするねん。選手や監督には,3点目が勝負の分かれ目だという自覚がなかったのでしょうか。あと1点ということで意思統一ができていれば,後半の守備一辺倒の試合運びをしなくてもよかったんじゃないでしょうか。守りに入って,時間とともに崩されて,挙げ句は失点というのを,今まで何度見たことか。監督も学習せんのかなぁ。

それにしても,天皇杯に入ってからの小島の動きはすばらしい!このあと,再契約されたということですが,この動きをシーズン通じてできれば,スタメンも可能でしょう。スピードスター小島,復活です。オゼアスがいなくなったので,カズは真ん中で勝負できます。スピードは衰えたとはいえ,ゴール前の動きはまだまだ通用します。小島とカズの2トップって,そこそこいけるかもね。

それにひかえ,心配のなのがボランチです。シジクレイがG大阪に移籍し,ボランチは菅原と現在ケガの佐伯の2人しかいません。もちろん,今オフには補強するのでしょうが,シジクレイを上まわる選手を獲得できるでしょうか。最も,シジクレイはボランチというよりも「レジスタ」という動きでしたが。この動きを期待できるのは,現在では朴康造しかいません。ビスマルクが抜けた今,朴をトップ下で使って欲しいとは思いますが…,さて来季はどんな布陣で,どんな戦術で3月を迎えるでしょう。不安と期待で3月を楽しみにしています。


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