第3回マリンフェスティバル 2001ミュージックフェスタ in AIOI(2001.8.4)


相生市は,以前は,IHI(石川島播磨重工)の企業城下町として栄えましたが,企業の不景気風にさらされて,市の元気がなくなってきたようです。その市の活性化を狙って開かれたのが今回のイベントです。とはいえ,相生市には,もう一つ有名なイベントがあります。相生ペーロン祭です。

相生ペーロン祭
相生ペーロン祭は,播州路に初夏を告げる一大イベントで毎年5月最終日曜日に相生湾で盛大に開催されます。
ペーロンの起源は,紀元前3世紀,中国の戦国時代白龍(パイロン)という小舟で競漕したのが始まりといわれています。
ペーロンはパイロンがなまったもので,わが国に伝わったのは,今から約300年前の江戸時代初期に中国船が長崎港を訪れた際,強風のために出港できず,船員が海神の怒りを鎮めるためペーロン競漕を港内で行ったのが始まりで,相生市では大正11年長崎出身の造船所従業員が,異郷でふるさとをしのんで始めたのが相生ペーロンの始まりです。

  
ペーロン護岸

昨年は,残念ながら中止となったミュージックフェスタinAIOIが,今年は復活。うれしい限りです。このイベントのすばらしいところは,なんといっても無料!しかも,無料だからといっても,無名?あるいは地元では有名なミュージシャンが出演するのでなく,JAZZ界の大御所小曽根実さんが出演です。きっと,このイベントの経費は,出演料や会場設営費を含めてかなりのものでしょう。でも,このイベントを無料でしようとガンバル相生青年会議所の熱意に拍手です。

次にこのイベントのすばらしいところは,会場です。ペーロン護岸の接岸した船の上がステージです。観客席は,護岸の階段です。日暮れとともに夜の帳が下り,頭上には星がきらめいています。吹き抜ける潮風もさわやかです。やっぱりJAZZは屋外がいいです。空調のきいた○○ホールで,整然といすに座って聴くのは,JAZZには似合いません。でも,主催者としては,屋外での開催は大変でしょうねぇ。当日が雨天ならもちろん,いきなりの夕立があっても演奏はできません。まさに,天まかせの開催です。それでも,野外,しかも相生湾にこだわるところがスラバシイ!

そして,観客。無料ということもあって,近所のおっちゃんやおばちゃん,小さな子どもたちも来ていて,かならずしもJAZZマニアばかりというわけではありません。小曽根実さんが言っていたように,嗜好性の強いJAZZですが,今日のような幅広い層で楽しまれるというのがこのイベントのすばらしいところです。もちろん,小曽根さんも,観客層を考えた上での選曲,進行をして,われわれを楽しませてくれます。このイベントにかける主催者と出演者の熱意が感じられます。

  
相生湾 海上のステージ
相生湾
海上のステージ

演奏は,前回と同じく,バイオリンも入った6tettoにボーカル入りです。JAZZのスタンダードナンバーが多かったそうですが,潮風にふかれながら心地良いリズムとメロディーにひたりました。曲の間の小曽根実さんのトークも軽妙で,曲の解説もあります。アンコールは,定番の「A列車で行こう」です。1時間半ほどのコンサートでしたが,しっかり楽しめました。

結局,この日のイベントにやってきた観客は200人ほど?です。こんなにすばらしいイベントをもっとたくさんの人に知ってほしいという気もしますが,もうこれ以上観客が増えてほしくないという自分勝手な思いもあります。今回は,市からの援助?もあったようで,なんとか開催にこぎつけたようですが,開催すること自体が大変なようです。でも,儲けにはならないからこそ,この種のサービスを市が援助するのは当然でしょう。加古川市でも,秋にはストリートミュージックとして,街角で様々なジャンルの音楽を気軽に楽しむことができます。どの自治体も経費削減が叫ばれていますが,このような経費は削減してほしくないものです。


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