残雪ラストチャンスの氷ノ山(2001.4.15)


  
@〜B〜@
@〜B〜@

晴れ,晴れ,晴れ

金曜日までの週間天気予報では,今日は「くもりときどき晴れ」でした。あまり展望がよくないのに,氷ノ山に行くのもクヤシイので,他の山に行く予定でした。もちろん,withMTBです。ところが,V神戸のゲームを見終わって,家に帰ってみると,天気予報では,近畿全域が太陽マーク=「晴れ」ではありませんか。オッと,これはどういうことでしょう。この時期に,快晴確実ということは,これはもう「氷ノ山へ行け!」という悪魔のささやきでしょう。しかも,2週間前の4月1日には,坂ノ谷林道であえなくリタイアしてしまっているので,今日こそは,氷ノ山へどうぞ!ってことかなぁ。

2週間前に懲りて,6時に家を出発。8時には,わかさ氷ノ山スキー場着。スキーシーズンを終えたスキー場は,当然のことながら閑散としています。でもゲレンデには,ところどころに雪が残り,雪遊びぐらいなら十分できそうです。スキー場から続く尾根には,冬季と同じぐらいに雪が積もっているようです。今回も,スノボーを持って登るので,少しぐらいは滑れないとさみしいもの。でも,あの尾根の状態を見ると,三の丸からの雪原も十分滑れそうです。ワクワクです。

わかさ氷ノ山スキー場から三の丸コースへ

スキー場からは,三の丸コース,仙谷コース,氷ノ山越コースの3つがあります。仙谷コースから山頂,三の丸,スキー場と周回したいところですが,仙谷コースの入口がわからない上に,案内板を見ると,途中にクサリ場があるそうです。ちょっとこれは,危険です。迷わず,三の丸コースのピストンに決定。

誰もいないゲレンデを登り始めたのが,8時20分。今日は,リフトが動いていないので,スキー場の最上部に登るだけでも一苦労しそうです。枯れた草地を歩きながら,右手の雪が残っているところを見ると,小さなジャンプ台があります。シーズンが終わっても,残雪で遊んでいるのでしょうか。リフトの営業が終われば,スキー場には縁のなかったボクには,ちょっとオドロキです。

第1リフトの中間点の林道付近から,残雪が広がっています。足を踏み込むと,雪はしっかり固まっています。気温が高くてベトついた雪なら,足がズボズボ入るので歩きにくいですが,これなら大丈夫。ところが,しばらくすると,ちょっとヤバイことに。雪がしっかりしすぎて,凍ってしまっています。つまり,アイスバーン。しかも,靴はスノボーの靴なので,エッジがなく,ツルツル。エエ〜!これなら,第3リフトのある斜面は,どうなるのでしょう。

フキノトウにザゼンソウ

  
フキノトウ 扇ノ山,青ヶ丸,仏ノ尾
フキノトウ
扇ノ山,青ヶ丸,仏ノ尾

凍った雪の足を滑らせながら,慎重に登ります。と,雪のない枯れ草地に花が咲いています。近寄ってみると,フキノトウです。見ると,辺り一面にあります。写真をとろうと,さらに近寄ると,フキノトウの横にザゼンソウのつぼみがあります。おお〜!TVや写真で見たことはありますが,実物は初めてです。ちょっと感激。これで花が咲いていたらなぁと,ちょっと欲張り。

急斜面をなんとかクリアーすると,第3リフトまでは,なだらかな斜面です。展望もよくなり,扇ノ山がきれいに見えます。その右手には,青ヶ丸と仏ノ尾が続いています。しかも,青空。なんとも見事な展望です。第3リフトの中間点では,テレマークスキーヤーが残雪で滑っています。少しオシャベリをすると,ボクがリタイアした4月1日には,氷ノ山はテレマークスキーヤーだらけだったとか。今日は,時間がないので,昼までここで練習だそうです。リフトが動いていなくても,雪さえあれば楽しめるんですねぇ。急斜面の上部を見ると,スキーを背負った人が登っています。この斜面は,最大40度近くあるとか。オッソロシ〜イ!

やはりスキー場上部の急斜面は怖い!

雪面を登ろうとしましたが,凍っているので,靴が食い込みません。これでは,滑落まちがいなし。しかたなく,雪のない土の斜面を登ることにしましたが,これまた,スノボーの靴なので足がズルッと滑り,登りにくいったらありゃしない。しかも,ガケといってもいいような急斜面です。滑り落ちると大変です。両手を使い,手足四輪駆動状態です。7〜8年前に,ハチ北の北壁をMTBを担いで登った時のことを思い出してしまいました。あれから何年もたっているというのに,あいかわらず,同じようなことをしている自分はなんでしょう。いつでも健康というか,進歩がないというか。

出発から1時間。なんとか,スキー場の最上部へ。先ほどのスキーの人が休憩しています。スキーを見ると,テレマークスキーではありません。聞くと,アルペンのカービングスキ―だとか。あの重いスキー靴は,リュックに入れて運んでいるそうです。重そうです。しかも,氷ノ山は,今日が初めてだとかで,スキーをするために登るんだそうです。なるほど,そういう楽しみもありですね。もしかすると,三の丸からの雪原は笹が出ているかもしれませんが,山頂までのいくつかの斜面は,まだまだ滑れそうですものね。

快適な支尾根

いよいよ,支尾根に登ります。昨年は,雪が多くて,見ることができませんでしたが,登山道らしく,道標や丸太の階段があります。今日は,雪はほとんどなく,地面が見えています。これだとふつうの登山道です。楽チンです。木立の中の急な登山道を登ると,尾根は細くなっています。この支尾根からの展望もすばらしいものがあります。扇ノ山,青ヶ丸,仏ノ尾,そして氷ノ山山頂。それらが一望できます。南には,東山らしき山がまだ雪山状態でそびえています。昨年は,この支尾根は,雪が深くて,太ももまで雪に潜ったことがあるのですが,今日はそんなことはありません。スパッツすら必要がないほどの雪の締まり具合です。ただ,尾根の左側が急な谷なので注意,注意。

支尾根の前方にブナ林が見えると,三の丸からの主尾根です。この辺りは,昨年は見事な雪原でしたが,今日は笹があちこちに出ています。でも,雪はあいかわらずよく締まっているので歩きやすい。ほとんど,土の登山道を歩いているのと同じです。ペースは快調です。この雪原からは,三室山,その向こうに後山,藤無山も見えています。ブナの木々の間からは,氷ノ山山頂も見えます。この景色だけでも,登った価値はあります。

  
ブナの木立から氷ノ山山頂 氷ノ山山頂着
ブナの木立から氷ノ山山頂
氷ノ山山頂着

雪も締まり,快調,快調

笹ヤブの中の登山道には,雪が残り,歩きやすくなっています。三の丸展望所を過ぎ,三の丸避難小屋を過ぎ,氷ノ山山頂がどんどん近づいてきます。三の丸(@)からは,笹は見えなくなり,広い雪原が広がっています。あいかわらず,雪は締まっているので,雪のない時期には通ることのできない斜面を横断し,小さなピークを巻きながら進みます。テレマークスキーヤーどころか,登山者には,まったく出会いません。やはり,これだけ笹が出ていると,テレマークスキーでも滑りにくいからでしょう。おかげで,静かな山歩きが楽しめます。

最後の小さなピーク(湿地帯)(A)を過ぎると,山頂は目の前です。山頂直下の大斜面も,笹が出ているので,あまり滑れそうにありません。それよりも,谷に下る斜面を滑る方がおもしろそうです。帰りには,滑りましょう。よく締まった雪面を踏みしめ,最後の急登です。でも,いつもはMTBを背負って登っているので,今日は楽です。

2時間あまりで山頂へ

結局,登り始めてから約2時間あまりで山頂(B)です。これは早い!MTBで坂ノ谷登山道を登るとのと同じぐらいです。やまめ茶屋から歩きだと5時間ほどかかります。わかさ氷ノ山スキー場からだと,距離が短い上に,今日はあまり雪がなかったり,よく締まっていたりしたからでしょう。2週間前だと,こうはいかなかったでしょう。少し早いランチタイムです。山頂小屋には,10人ほどの登山者がいます。外は風が強いので,小屋の中で休憩です。しばらくすると,先ほどのアルペンスキーヤー(以下「AS氏」と呼ばせていただきます)も登ってきました。オシャベリをしていると,ボクのこのHPを見たことがあるとか。今日の氷ノ山行きのために,HPで検索しているとヒットしたそうです。うれしいじゃあ,あ〜りませんか。

滑りも楽しい

温かいうどんをすすり,コーヒーまで飲んで,元気回復。さあ,これから山頂直下の大斜面の滑走です。とはいっても,下の方は笹が出ているので,それほど滑れそうにありません。ゆるやかな斜面を下ると,もう笹が目の前に出ています。しかたなく,登山道に復帰。スノボーをソリ代わりに滑り降ります。降りきったところから湿原のピーク(A)に登り返しますが,その東の斜面が楽しそうです。尾根に登ると,リュックを置いて,滑り降ります。短いですが,適度な斜度で,楽しめました。ブナの木の間を滑るというのが,これまたgoodです。

再び,尾根に登り,三の丸を目指します。昼前だというのに,雪はあいかわらずよく締まっているので,歩きやすい。大助かりです。小さなピークを巻きながら,三の丸(@)着。東に下る斜面は,数年前に山スキー氏と滑った斜面です。適度な斜度と,谷に向かって滑る爽快感がお気に入りです。三の丸の笹原にリュックを置き,まずは,1本目の滑走です。よく締まった雪なので,気持ちよくターンができます。ブナ林の向こうには,林道が見えています。ということは,この谷を滑り降りれば,林道に出ることができるのでしょうか。

2本目を滑り終えたところで,AS氏の到着です。AS氏は,山頂から,スキーを履きっぱなしできたそうです。シールがあるわけではないのですが,こんなに湿った雪なら滑らないから少しぐらいの登りなら登れるとのこと。すご〜い!なら,テレマークスキーは要らない?それからさらに2本滑って13時となり,下山することにしました。

  
三の丸の東斜面を滑る やせ尾根を滑るAS氏
三の丸の東斜面を滑る
やせ尾根を滑るAS氏

AS氏はスキーの達人

三の丸からの下りは,笹が出ているので,滑ることができません。雪の登山道をトコトコと歩きます。AS氏はというと,笹原をよけて,雪原を気持ちよく滑っているようです。さすがです。支尾根への分岐手前で少しスノボーで滑る。が,ブッシュが多くて,滑りにくい。

支尾根に入ると,もう滑れません。スノボーを肩に下りていると,AS氏は再びスキーをはき出しました。なんと,この狭い尾根を滑り降りるというのです。谷川の急斜面を滑ったり,尾根のてっぺんを滑ったり。見事なスキーさばきです。雪さえあれば,どこでも滑れるという感じです。AS氏曰く,「スキー場の最上部の雪が残っているところも滑りたい」これはもう,スキーの達人です。ボクなんて,あの急斜面をどうやって下ろうかと思案しているというのに。

スキー場に出ると,当然のことながら,激下り斜面です。でも,雪が少し柔らかくなっているので,靴で踏み込むと,しっかりグリップできます。やれやれです。雪の切れたところは,ズルズルと地面をなめるように下ります。途中の雪面で,尻滑りを試みるものの,滑り出すとなかなか止まらないので,ヤメ。と,右手を見ると,あの激下り斜面,しかもわずかにしか残っていない雪の上をひらりひらりとAS氏が滑り降りてきました。あまりの速さに,カメラを出す間もありません。写真では,こんなところを滑っているのを見たことがありますが,実際に滑っているのを見ると,かっこイイ!の一言です。

ゆるやかになったところで,ボクもスノボーをつけて滑りますが,なんだか滑りにくい雪です。ゆるいところなのに,何回かこけてビチョビチョです。あとは,ゲレンデを下るだけですが,AS氏は林道を滑るとか。ボクは,ところどころにある雪の上を滑り,今シーズン最後のスノボーを楽しみました。

ラストチャンスだった今日

林道に出ると,登るときに見たジャンプ台で2人の若者が遊んでいます。そんな若者を見ながら,林道を下り,車に到着。時間は14時。なんと,氷ノ山に登って,14時に降りてくることなんて,今までになかったことです。三の丸からは1時間です。今回のわかさ氷ノ山スキー場からのピストンは,スキー場の上部が急ですが,それ以外は,それほどの傾斜もなく,特に今回のように雪が少ないと楽チンコースです。しかも,コースのほとんどが尾根なので,展望がスバラシイ。おそらく,滑りも楽しめる氷ノ山登山は,今日が最後でしょう。来週になると,さらに雪が少なくなり,広い笹原になってしまうでしょう。しかも,きれいな青空。シーズンの最後を飾るのにふさわしい山行きになりました。

おまけ

わかさ氷ノ山スキー場の入口には,飲めるわき水があります。その横に夫婦石というものがあります。

夫婦石の由来
 男石は,昭和60年若桜町三倉川に浮上,その後舂米神社の氏神が,夜毎夜毎枕上に立ち,女石を捜せとのお告げあり。
 女石は,平成2年若桜町浅井河原にて発見,夫婦石としてこの地に鎮座し賜う。
 心から夫婦石に手を合わせれば,良縁と子宝に恵まれ,子々孫々繁栄を賜うと世の人は申すなり。

なんとも,ミョ〜ウな石です。


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